膠 にかわ

日本画を描く上で大事な材料である膠(にかわ)

岩絵具に膠を混ぜ絵具として使います
(岩絵具といっても岩を砕いた砂状のものなので絵具自体に接着能力はありません)

牛の皮や骨を溶かしてつくっていたのですが数年前に廃業、画材屋をまわり今も少しづつ大事に使っています
(背景を塗ったりしないため使う量もかなり少ない作家です)

昔から当たり前にあったものがある日消えてしまうのは本当に驚きで何かもっとできることがあったのでは、と考えるようになりました
今は無理をしてでも箔や紙は1番良いものをたくさん使い、後世に受け継げれるように良い意味でたくさん使っています


そんな中、大学でお世話になった藤田飛鳥さんが中心となり膠を復活させようという企画があり、その成果を見る展示がありました




場所は帝国プラザホテルのギャラリー

初めていく場所でヒルトンで別の作家、オペラシティで篠田桃紅もやっていたのでうまくまわることができました


膠は骨や皮を使うという話をしましたがこの大和五篠鹿皮膠は鳥獣害対策で捕獲された鹿を使っています
余すところ無くというところでしょうか

より自然に手間暇をかけてつくっています


現状サンプルに近く、金額も高いようですが可能性をとても感じ、4袋購入してみました

描き心地は粘り気はやや少なめですが扱いやすい印象
さらさらした感じです

継続して使えるようであればぜひ使いたいと思います
そしてホテルをでたら大雨でした

梅雨入りしそうです


日本画家
楚里勇己