仮張り 補修

楚里作品の中でなくてはならない仮張り板

中身は襖のように様々な紙を様々な方法で張り込んでいる板です。

襖のように鋭利なもので刺したりすると同じように穴が開いてしまいます。



茶色の板です。これは和紙に柿渋を塗って耐水性にして、作品を貼ったり剥がしたりできるようにしたものです。
現代ではかなり使われなくなりましたが明治や昭和の時代では頻繁に、江戸くらいからも使われていました。

この板に一度和紙を張り込み金箔などを貼り下地をつくり、絵を描きます。
完成したらパネルに張り込みます。

ただ何回も貼ったり剥がしたりを繰り返すと和紙が破れたり、穴が開いてしまったりがあります。

今回はその補修です。

ボロボロになった表面の和紙をとります。

変に残ると段差になってしまいます。

上から新しい紙を張ります。

この仮張り板、大学に長年使われずに保管、処分するということでもらいに行ったもので当時から10年近く経っており、和紙も傷んできました(おそらく石粉が入った和紙を張ったのでより破れやすいようです)

今回は楮100%、高知の紙をはりました。


その後、柿渋を塗り乾かします。

左は2回塗ったもの。


柿渋は紫外線で硬化、耐水性になります。

よってしばらくベランダでこの2枚は日光浴の日々になります。

たくさん日にあたるとどんどん色が濃くなり、艶がでてきます。
不思議です。

1ヶ月後くらいから制作に使う予定です。

仮張りのお話でした。


日本画家
楚里勇己